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「オオー!! 死人にオチナシ」

02-20,2012

偽造カップルシリーズ3つめです。今までの二つのまとめなので前の二つも見てから読んでください。ただでさえ少ない面白さが、塵になります。




「あ」
「あ」
 映画館の前で知り合いの女の子と出会った。その子の苗字は千代田。名前は区、冗談。生まれも育ちも栃木県小山市。トラさんとかは知らないのでこのあたりは割愛。
「久方ぶりじゃな春義。どうしたのじゃ?」
「なんで、秀吉みたいな口調なんだよ。てか、何でここにいんの?」
 千代田とは小中高、と同じ学校に通っているのだが高校に入ってからは、同じクラスになったことがない。
「映画を見るためだよ。春義もそうでしょ?」
「え、あ、うんまあ・・・・・・・」
 中学校まではそれなりに話す仲だったが、ここ何年かは話していないので、正直気まずい。疎遠中の従兄並に気まずい――という訳では無い
「何見るんだい?」
「けいおんだけど」
「うわ。私と一緒じゃん! てか、男一人でけいおんとか若干引きざるを得ないよ・・・・・・」
「知り合いに前売り券を貰ったんだよ。それと、友達は誘ったけど、断られた」
「うわ。私と一緒じゃん! まあ、普通に考えたら、こんなの前売り券を持ってる人が三席くらい取って見る人だよね」
 見ると千代田の手には薄ピンク色の前売り券が。
「いや、それは言いすぎだ。 
 それじゃあ、僕は行くよ」
「着いていきますかな」
 着いてこられた。まあ別に気にはしない。むしろ、けいおんの前売り券を一人で引き換えるのに、若干いやな感じを持っていたところだ。

 館内というか、受付みたいなところに入った。平日なだけあって客はほとんどいなかった。
「そういえばさ」
 お菓子でも買うのだろう、受付でサイフを取り出す千代田。てかこいつサイフがマジックテープ式だよ・・・・・・それで良いのか女子高生。
「どうした」
「ポップコーンはいつも何味を選ぶ?」
「メキシカンチリ味横綱級ベルギーチョコ倍盛りDX」
「いやいや! そんなの今時の女子高生でも頼まないから!」
「普通にキャラメル味だけど」
「ふむふむ、あ、お姐さん! キャラメル味一つ下さい」
「そんな下手なフラグの建て方を使うな」
「ばれたか」
 いつも通りの味を選んだ。



「何で隣に座るんだ」
 暗い映画館の中で、僕の隣にはスルメイカの干物をしゃぶってる千代田がいる。
「一人でけいおんを見るだなんて、周りから変な目で見られかねないじゃん。一人で見て良いアニメはジブリだけですよ」
「そういうものなのか」
 もう放映してから二ヶ月もたつせいか、館内には他に誰もいない。え、何これ、なんかちょっと良いムードっぽい。
「じゃあ、別に良いが、僕の肘置きを使うな」
「え? これって左が自分の所じゃないの?」
「そしたら一番右の奴は二つ使えてズルいだろうが」
「それは、強盗が急に入ってきたときには出入り口側は一番危ないからとかだよ」
「そういうもんか」
「そういうもんさ」
 しょうがなく右側は譲ってやった。ポップコーンは手にもってたべた方がそれっぽいし。
「始まった」
「この最初の広告でさ、怖いのが出たら目瞑っちゃうよね」
「そしたら、金を払ったのに映画を全部見れなくて損じゃないか」
「そういうもんか」
「そういうもんさ」
 結局、話に出たホラー映画の時は目を瞑っていた。主に僕が。
 怖いからしょうがないのだ。むしろここで見てしまったら、後に見るときにネタバレになるかもしれない――いや、たとえネタバレにならなくとも僕ほどの推理力があればそこから、オチを導くことなどたやすい。さらにこの広告とは、僕たち視聴者に見てももらってこそ効果を発揮する。向こうからしてみたら「お願いします見てください」と言っているようなものだ。それを断ろうが受けようが僕のかってだ。僕はあまり性格がよくない、だから見ないのだ。








「いや~、面白かったねー。あずにゃんのためにあそこまで考えてくれてるなんて、皆良い人ばっかりだよ――と実感。これを見ることで最終回をもう一度見たくなる。新曲も二つ披露とサービス精神が見える。星4つ」
「そうだな」
 今更アマゾンレビュー風のコメントなんかに突っ込みは入れない。ちなみに、作者は映画を見ていないので、内容には触れられない。残念。
「それで、これから暇かい、春義君」
「まあ、特にすることもないけど」
「じゃあ、これからどぅぇーと()をしましょうよんよんよんよんよ~」
 トマトを食べる場合か。てか、()なんてどこで覚えたのだろう。
「別に良いけど。まあ、女子高生とどこかへ遊びに行くなんて卒業したらまずないしな」
「なに、その価値観」
「それで、どこ行くの? ディスコか?」
「何年前の人だよ春義君・・・・・・。行くのは森だよ、森」
「おお、それを狙ってお前はそんな『森ガール』な格好をしているのか」
 この千代田の服装を説明したいが、いかんせん服の種類などまともに覚えていない。最近までカットシャツも何のことを言っているのかが分からなかった。とりあえず、今の千代田は、茶色などの落ち着いた色をベースにしたふわふわした感じだ。いや、別に語彙が狭いわけじゃない。
「本当の森とは関係ないんだけどね・・・・・・」
「なんだデートというからには、もう少しカップルめいた事をすると思ったんだけど」
「ふふふ、私たちは偽造カップルだからいいのさ」
「何それ」
「今考えた」
 だろうな。
「それで、何すんのわさわさ」
「黙ってナーミン!、って黙ってじゃないよ!」
「どうでもいいから早く言え」
 一人で何をやっているんだ。
「『森の会』って知ってる?」
「そんな宗教聞いたこともないな」
「宗教じゃないよ! そういうサークルがあって、それに私と友達が入っているの」
「はうはう」
 そういえば、某ラノベで、音楽機器のメーカーで『はうはう』ってあったな。まあ、関係ないけど。
「それで、まあ定期的にどこかの森に行って観察したのをまとめて先生に提出するんだよ」
「じゃあ、その友達と一緒に行けば良いんじゃない?」
「こっそりとやって芳谷を驚かせてやるんだよ!」
「似てないモノマネだな」
 その友達は芳谷というのか。聞いたこともないが、きっとそのサークルに無理やり入れられたに違いない。
「あ、そういえばさあと3人集まれば学校側は同好会として、部室をくれるんだよね。入らない?」
「嫌だ」
「えー、どうしてどうして」
「僕は部室モノがあまり好きじゃないんだ。それに周りが女だらけなんて、まんまじゃないか」
「けいおんは見るのに?」
「あれは女子高だから良いんだよ」
「ほーかあー」
 そんなアホな声を出しながら千代田は森とは逆の方向に歩いていく。
「っておい、森はそっちじゃないだろ」
「チャリで来た」
「そうか。そして僕はその言葉をリアルで使う人を始めて見たよ」




 自転車は結局僕が押していくことになった。てか、森へ自転車で行くのはいかがなものなのだろう。
「ちなみにその『森の会』はHPもあります」
「そうか、MPもあるんだな」
「はいはい・・・・・・、だから暇なときにでも来てよ」
「いつか行くよ」
「いつかっていつよ!」
「天魔でも士道でもないから安心しろ」
 明日な訳でも無いけど。




「なんで、お前がいるんだよ」
「いや、春義こそ」
 森に行くと、つれない友達がいた。それと、一人の女の子が。制服から見るに、同い年っぽい。その女の方を見て千代田がわなわな震えている。
「よ、芳谷・・・・・・! そ、その人が、行っていた彼氏かい!」
 そ、そういえば。
「お前、彼女とデートっていってたけどまさか」
「ん? ああ、そうだそうだ春義、デートなんだ」
 なんだか含みのある言い方で返された。『はいはい、デートって言っておけばお前ら満足するんでしょ?』みたいな、そんな。
「そう、デートよデート。dateよ」
「彼女さん、それ意味違うんじゃないか」
「そういえばさ春義。俺、さっきこの芳谷ってのに『森の会』っていうサークルに入らないか誘われたんだけど、お前も入らないか」
「『お前も』って・・・・・・、お前もしかして入るのか?」
「え? まあ、あと数人で、部室ももらえるらしいし。放課後は暇なんだ」
「けいおんは誘ってもこないのに、部室は好きなのか。それに、周りが女子ばっかってまんまじゃないか」
「いや、あれは、女子高だし」
「ほ、ほーかあー」
 アホな声が出てしまった。そんな俺を芳谷とかいう女子が家畜を見るような目で見てくる。『可哀想だけど、明日にはお肉やさんに並んでいるのね』みたいな。あまり2部は詳しくないからうろ覚えだけど。そういえば中学から一緒に上がったので、ジョジョ好きな奴が一人いたな。最近は話しても無いけど。
「という訳で、千代田。私は一人部員を捕まえたわ。あなたは、誰か見つかったの? そこにいる男は入らないみたいだけど」
 いや、なんか、友達が入るとかいうと、入りたくなるような。いや、でもさっき格好つけて「部室モノは好きじゃないんだ」とか言っちゃった手前、言いなおせない。沈黙は金とはこういうことか。惜しいか。
「いやいや、今探してるんですよ」
「森で?」
「そう、しかも、データも取れるし一石二鳥」
 それ、鳥は一羽しかいなくないか。
「へぇ・・・・・・、私の知らない内にそんなことをやろうとしたの」
「って、あ、ヤベ。バレた」
「こんどマックを奢ってくれたら知らなかったことにして上げるわ」
「ヤリィ!」
 それでいいのか。
「それにしても、もう時間ね。帰りましょう」
「ああ、そうだな芳谷。じゃあな春義と、その・・・・・・彼女?」
「彼女じゃないから、一緒に映画を見る程度の仲だよ」
「あら先を越されてしまったわね」
「そもそも千代田と俺は目指すベクトルが違うだろ」
 良く分からないカップルはステテコと帰っていった。いや、二人とも制服を着てるんだけど。
「それで、千代田。僕たちはいつごろ帰るんだ?」
「ん、あと30分くらい」
 なんだか良く分からないが、千代田は温度計みたいなのとか、試験紙みたいのを取り出してごそごそやっている。
「そうか」
 ・・・・・・・・、会話が無くなる。そもそも、こいつとはここ最近話していなかったのだ、話題など見つからない。
「ねえ、春義くんかくんか」
「人をいやらしく呼ぶんじゃない」
「本当に『森の会』には入らないの」
「だから、僕は部室モノは嫌いなんだよ。生徒会も含めてな」
「やっぱりそうか」
 さすがに、もう意見は変えられない。軽い男だと思われても困る。
「千代田、あと何人で部室がもらえるんだっけ?」
「んー、さっきの子が入ってくれるみたいだし、あと二人かな」
「そうか、がんばれ」
「おうともさ」
 30分が経った。


「結局、『森の会』には、私の友達かだれかを誘おうと思います。そして、その友達が誰かを誘ってくれれば一気に、部室ゲットって寸法ですよ」
 ますます、宗教らしくなってきたな
 ・・・・・・まてよ? 下手したらアイツは何もしないで一気に放課後ハーレムじゃないか。部室+ハーレムとかどこの主人公だ。
「てな、訳で。私は家こっちなんで」
「おお、じゃあ、又ノシ」
「のし? 何それどうやってやるの」
「後で教えてやるよ」
 そこで、別れた。


 数日後、無事に『森の会』は部室をゲットしたらしい。








ひとまず、誰得企画「偽造カップルシリーズ」は終わりでした。ゆっくりと受験が終了した余暇を潰そうとしてましたが、友人とリレー小説でもやろうと思っているので切りました。続きはおよそ書かないと思います。部室モノはあまり好きじゃないんで。
今回のテーマは「反復」ですかね。こうやって短編小説に無理やりテーマをねじ込んでいけば、段々と国語的能力が上がりそうなんで。

正直、一人称はキツいです。一人だけなら自分を重ねればいいんですが、主人公を替えようとするとムズいです。一人称も僕と俺くらいしか差がつけられませんしね。だから最近のラノベでは厨二キャラが多いのか、とか一人推理とかしてました。

今回はまとめということもあり、量が多くなって水来ですね。みずらい。

次に短編小説を書くときは、なにかオチのあるモノか、虹SSとかですかね。



ソレデハノシ
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加減ジョジョだ―ッ!

02-16,2012

  
           ***
 『ジョジョ立ち』というのをご存知だろうか。『ジョジョの奇妙な冒険』という漫画に度々登場する、登場人物達の奇怪なポージングのことだ。腕や足、人体を訳の分からない角度にまげて、その肉体美を最高まで引き出し表現する、という御託まで用意しなければ到底説明できないあの立ち姿だ。
 その日の全ての授業が終わり教室にから出ようとすると、扉の前にジョジョ立ちをした人がいた。先ほど説明した『ジョジョ立ち』だ。一部の人の需要にこたえて説説明するが、左手を顔の前に出して人差し指を鼻筋に、右腕は肩だけ前に出すアレだ。
 じゃんけんで負けたのだろうか、普通の人間だったらまず出来ない行為をしているその人は俺よりも背が小さく、性別は女だった。いや、女でジョジョ立ちとかしょこたんでももう渋るんじゃないのか。そんな事を思っていると、その女が口を開いた。もちろんジョジョ立ちをしたまま。
「俺が誰だか気になっているようだな、俺はお節介焼きのスピードワゴンさ!」
 前言撤回。俺の目の前にいたのは男だった。髪も長めで小柄だったため一瞬女かと思ったが、その声の低さはまぎれもなく男だった。映画を見たことが無いので分からないが、この声がスピードワゴンであったとしても、俺は異論を唱えない。そもそも、制服が俺と同じく学ランだ。
「・・・・・・、どちらさん?」
「あ、ごめん、良い忘れてた。俺は目黒。黒い目玉で目黒」
 スピードワゴンにしては随分と丁寧な物言いだった。
「誰かに用?」
「しいていうなら山吉、お前自信だッ」
「うわっ、何で俺の名前知ってるんだよ・・・・・・」
 スピードワゴン財団なら、そんなことも簡単なのだろうか。何にしろ、変体に名前を知られるのはあまり気持ちの良いことではない。
「いいから俺について来い、山吉ッ!」
「は? 何で――」
 
 え? 何あの人? 怪しくない?
なんか山吉君のこと読んでるみたいだけど・・・・・・
  山吉ってああいうタイプの人だったのか・・・・・
え? 嘘でしょ・・・・・・、でもどうだろ・・・

「――もいいから早く行こう」
 善は急げというが、別にこれは善という訳ではない。じゃあ、急がなくていいのかと思うと、変な噂が流れる。逆説的にこれは善なのか?
 正直何でもいい。     





「何だよ、俺に用って」
「山吉、お前はこの学校に『森の会』っていうサークルがあるのは知っているか?」
「は? 『森の会』? 何それ、宗教?」
「サークルといったのが聞こえなかったのか・・・・・・。まあいい。それで、その『森の会』というサークルに入らないかと俺は誘いを受けたんだッ!」
 こいつ、急に語尾を強めるのを思い出したな。てかそれどうやるんだろう。だっ! 違うな・・・・・・だ!・・・・・・、巧くいかない。きっと何かコツがあるに違いない、つかみたいとは思わないけど。
「へぇー、でもそれって名前からして女子しかいないんじゃないのか?」
「甘いッ! 甘すぎるぞッ! MAXコーヒーの様に甘いよーッ!」
 そっちのスピードワゴンか。途中まで本当にジョジョのワンシーンであるのかと思ったわ。
「どうやら、俺を誘った女は俺のことを女子と勘違いしたようだ。ふふ、このコンプレックスもたまには役にたつ」
「やっぱり女っぽいの気にしてるのか・・・・・・。声こそ低いものの、見た目は完全に女だからな」
「そうだ、せいぜい敵地にテキーラを持って潜入するときくらいしか活躍の場が無いと思っていたくらいだぜ」
 本当に成功しそうで怖い。いや、ジョセフもあれはあれで成功したのだ。
「しかし、あの千代田とかいう女、なかなかどうして見所がある。この俺を自軍に加えようとは」
 千代田。目黒。・・・・・・ああそれでか。見た目関係ないじゃん。まさかの名前だけでの勧誘だったみたいだ。
 んな訳は無い。
「時に山吉、俺と一緒にその『森の会』に入らないかッ」
「だが断る」
 なんで、もう友達みたいなテンションなんだ。泣かされた後のDIOか。急に仲良くラグビーしやがって。その時からだよ、奴が『父さん』と呼び始めたのは。
「だ、だがこと・・・、だ、だが断るひゅっひゅ・・・・・・、だがことわひゅっひゅ、・・・・・・、プ! だが断るて! ぷぷー!」
 どうやら、他人のネタに対してはバカウケらしい。いや、本当どんだけジョジョ好きなんだよコイツ。
「何でわざわざ俺なんだよ。もっとパッとした奴でも誘えよ」
 俺はクラスではいてもいなくても変わらなく、何かのきっかけがあればたまに話す奴がちらほらいる、そんな程度の位置にいる。
「・・・・・・いや、ジョジョ読んだことがあるのがお前くらいしかいないみたいで」
「動機が軽すぎる!」 
 しかも、その見た目のせいか、うなだれると少し可愛い。声が渋いけど。どれくらい渋いかっていうと小山力也さんくらい。ごめん、良い過ぎた。
「お願いお願いお願いお願いお願い!!」
 さっきから思ったんだが、コイツキャラ崩れすぎじゃないか? ジョジョキャラどこいったんだ。
「はぁ・・・・・・、話だけは聞いてやるよ」
「!」
 目黒の目が輝いた。コイツ喋らなければ本当に女に見える。ラノベだったら声は分からないから男の娘キャラになっているだろう。



 話によると、その『森の会』というサークルは現在3人いるらしく、あと二人集めれば同好会として学校側に認められ、部室がもらえるらしい。内容は、森の調査とかなんとか。意味が分からん。
「で、入るのか? 山吉」
「んー、帰りにマクドで奢ってくれればいいよ」
「グッド!」
「やっぱごめん。何かウザいから嫌だわ」
「ごめんごめんごめんごめん!」
 反応が面白い奴だ。
 本当のことをいうと、さすがにマックでおなかいっぱいにしてもらったところで、入りたいとは思わない。重要なところは、現在の『森の会』のメンバーにある。男女比が1対2だということだ。
 俺は部室系ラブコメが好きじゃない。だから、その男女比を崩壊させてやろうかと思った。まさかその一人の男も、ハーレムを狙って訳の分からないサークルに入ったら、その後に野郎が二人も来るとは思いまい。ふははは。
 そんな、軽い理由だ。



 俺と目黒は、学校から徒歩10分ほどの所にあるマックにきていた。まあ、自転車なので数分で着いたが。
「いいやッ! 限界だッ! 今だ。決めるね!」
「馬鹿みたいなことやってないで早く決めろ。後ろの客が溜まっちゃうだろ」
 さっきから、俺たちにむかって店員さんが無言の圧力をかけてくる。マニュアルはどこへ言ったのだろう。てかこの店員名前が『幕度』なんだけど! すげぇ! 略し方が関西の人だ!
「山吉! キミの意見を聞こうッ!」
「ああ、俺はビッグバーガーセットでドリンクはQooのすっきり白ぶどう」
 なぜか知らないが、マックで飲むQooのすっきり白ぶどうはおいしさが3倍くらいになってると思う。
「・・・・・・じゃあ俺も同じのでお願いします」
 目黒が恥ずかしそうに言った。
 ただ決められなかっただけかい。
「一人でマクドなんてこないのか?」
「お前は今まで食べたパンの枚数を覚えているか?」
「俺から振っといて悪いけど、なんかむかつく」
 ツェペリが怒ったのもうなずける。



「ハタから見るとさ」
「ん?」
 目黒がビッグバーガーにかぶりつきながら、こちらを見る。
「俺たちってカップルぽいよな」
「は? ・・・・・・ああ、見た目だけなら俺も女っぽいしな」
「そういうの普通に言っちゃうんだ!」
 からかおうかと思ったのに!
 なんかラノベとかだと、男の娘ってやけに女々しいからな。実は女でした! っていうパターンがあるほどに。
 別に目黒じゃないが、ナランチャは最初女かと思った。てかアナスイなんて完璧に最初女だろ。
「そうだな、名づけて『偽造カップル』だッ!」
「なんだそれ」
「今考えたッ」
「そうだろうな」
 あれ、こんな言葉なんかでなかったけ。いや、あれは偽装カップルか。
「しかし、ジョジョ好きな人というのは少ないからな、山吉みたいなのがいるとありがたい」
「そうだな、最近は高校生でも読んでる奴が少ないよな」
「そうだそうだ山吉! どっちが天国に行くための言葉を言えるかって奴やろうぜ!」
 そんなに、ジョジョについて話せる人がいるのが嬉しいのか、目黒の目が少女漫画さながらに光っている。目黒光ってる・・・・・・『目が黒光り』っぽい。まあ、いいか。どちらにせよ俺もジョジョは嫌いじゃない、むしろ好きだ。
「カブト虫ッ!」
「お前が先に言うんかい。じゃあドロローサへの道」
「カブト虫」
「螺旋階段」
「カブト虫」
「イチジクのタルト」
「カブト虫」
「特異点」
「カブト虫」
「お前知ったかぶりじゃねぇか!」
 カブト虫は四回だけだ! 
 てか俺もよくこんなに覚えてるな。読んだのなんて、一年くらい前なのに。『イチジクのタルト』なんてナイスプレーだよ、我ながら。
「山吉よ、俺は最近まで、ジョジョのタイトルを英語にすると、『ジョジョズ サイケデリック アドヴェンチャー』だと思っていたッ!」
「確かに、それでも通るよな」
 なんかこんなやりとりどっかであったな。・・・・・・あぁ。
「目黒、お前さては西尾維新先生の『OVER HEAVEN』を読んでから言葉遊びに興味を持ち始めたな」
「こ、ここここのっめ、メグロコのせ、せせ精神的ど、動揺など」
 すげー、顔赤くなってるよ。分かりやすいな。そしてお前はポケモンだったのか。
 いつもの発言といい、こいつ結構アニメとか漫画に影響されやすいたちだな。
「フッ! 山吉、お前は『なあ、目黒帰ろうぜ』という」
「いや別に言わねぇよ」
「・・・・・・」
 え、何、俺のリアクション間違えてた? なんかこいつすごい泣き目だけど。
「なあ、目黒帰ろうぜ」
「この目黒! 最初から最後までお見通しだぜぇぇぇええ!!」
 のったら、のったでうるせぇな。五月のハエよりも。
  

 結局その後も、目黒のノリにつき合わせられた。
 その、千代田区さんから貰ってきたという入部用紙にサインをするときには、日が暮れていた。
「いいや! 限界だッ! 今だ。押すね!」
「印を押すときくらい静かにしてくれ。しかもボキャブラリー少ないな」
「山吉は、ただ静かに印を押したい」
「誰が殺人鬼だよ。てか無理してネタだすな」
 千代田という女子から、もう一人誘う様にと言われていたらしい。それで、即効で俺の教室まで来るって。絶対こいつ友達いないだろ。
「本当にありがとう山吉ッ。お礼に後で泰蔵モテ王サーガを全巻あげよう!」
 ジョジョじゃないんかい。面白いからいいけど。

 
 

 数日後、俺の学校に『森同好会』が生まれた。語呂悪っ。







ジ ョ ジ ョ ネ タ で す が 何 か ? 

ええ、分かってますよ。このブログに来るうち、このネタが伝わるのは2,3人しかいないって。
西尾維新先生の言葉を借りて言いますが。120%自己満足で書かれた作品ですね。まあ、ブログにうpする人なんて大概そうでしょうが。

ジョジョネタなら簡単に書けると思ったんですよ。まあ、案の定舞で筆が進みますわ。

内容なんてただの飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのですよ。
って奴です。

正直、暇だからシリーズやろうと思ってカテゴリ作りましたが、キツいものがありました。
一回目はちび○子ちゃんを見た衝動で書いて
今回はジョジョネタで書きたかっただけです。。

がんばって、この二つを繋がなくてはいけません。正直キツいです。一つも面白いところがない作品しかできなさそうです

てか、話を繋げるとか、プロの作家でも難しいと思うんですよ。あらかじめプロットがあるわけでもありませんでしたし。プロットって作り方がわかりません。ロロットなら分かります。

たぶん、第一回の方から繋げることになりますね。
内容は長くつまらなくなるほな見えてますが、まあ、文章を打つことは国語力に繋がりますからね。

ちなみにタイトルの意味は「加減乗除」でした。気付ける人は100人に一人でしょう。




*追記*

そういえば、最近俺ガイル4巻のあらすじが公開されましたね。今日から予約も始まりましたし

夏休み。
誰とも会わず、遊ばず、一人悠々自適な生活を送る八幡に、平塚先生から招集がかかる。キャンプ場でのボランティアを強制される奉仕部だが、なぜかそこにいたのは葉山、三浦などの「リア充」組。
「君たちは別のコミュニティとうまくやる術を身につけた方がいい」
強制的に発動された「青春」っぽいイベントに、八幡立ちはどう立ち向かう?
水着に花火に肝試し。キャンプの夜の会話、そして風呂? 
さらにはそれだけじゃない、予期せぬ出会いやハプニング。
大人への階段――。
夏休みは、ぼっちにとって味わいたくない(!?)危険な誘惑でいっぱい。
由比ヶ浜や雪乃たちとの関係にも、進展が……?
相変わらず間違い続ける青春、第四弾!

「先手必死よ」

01-29,2012


「なあ、けいおんの映画見を見に行かない?」
 放課後の事だった。友人に某部室系アニメの映画に誘われたのだ。映画は旅行だっけか。じゃあ部室系じゃないな。しかし、どうしたものか。クラスの知り合いに12月3日に「けいおん見る?」って聴かれて「は? あんなの見るのは前売り券を買いあさった声豚だけだから」とかクールぶって言っちゃってたよ。
「スマン、これから彼女とデートだから」
 あせった俺は今も無き彼女の力を借りた。一度は言ってみたかったこのセリフ。友達だろうと、ヒロインだろうと、自分の評価を下げることのできるオールマイティーなセリフ。嘘でも案外さらりと言えた。
「そ、そうか。・・・・・・じゃあ、又な」
 引かれてしまった。どうせ引かれるのなら、俺のカリスマ性に魅かれて欲しかった。・・・・・・、俺は何を言っているんだ。

 どうせなので、いつもは使わない門から下校した。さすがに、ああ言った後に、校門で友人と会ってしまったらお互い気まずいだろう。それでも、友人と時間が被らないように即効で教室を出た。そのせいか、周りには誰もいない。
 ・・・・・・・・・。
 どうせなので言ってみよう。一度は言ってみたかったあのセリフ。
「あー、ごめんごめん。待った?」
「大丈夫、今来たところだから」
 返事が来ました。女子高生が一人。ネクタイの色的に俺と同じ学年らしいけど、知らなねぇよこんな女。俺が具現化系の念能力者のは今知ったよ。
「・・・・・・・・・」
「じゃあ、行こうかしら」
「お、おう」


カツカツカツ
「さっきね」
 無言で数分歩いていたら、その女が口を開いた。
「友達に言ってしまったのよ。私には彼氏がいると」
 察しがついた。
「そりゃまた、何でそんな強がりを」
「強がってはないわ。ただ、言ってみたかったよ、このセリフ。友達だろうと、攻略対象だろうと、自分の評価を下げることのできるオールマイティーなセリフをね」
 女も男もそんな変わらないのか、セリフの価値観って奴は。
「違うのよ、いつもだったらこんなセリフは吐かないわ。ただ、その時にその友人に誘われたのよ『おい芳谷、けいおんの映画見に行かないか』って。まさか、あんな前売り券を買いあさった声豚が見に行くような映画に誘われるなんて思ってもみなかったから動転して言ってしまったのよ」
「」
 お前もかい。てか、芳谷って言う名前なのか。
「なるほど、それで『彼氏待ってますよ』的なオーラを出していたら、俺が来たと」
「そうなるわね」
 どんだけ巧く行くんだ。
「どうせ暇でしょうし、このままどぅぇーと()って奴をするんだよ!」
「似てねぇモノマネだな。・・・・・・まあ、確かに暇で、彼女もいないわけだが、他人に断定されると原辰則」
「・・・・・・」
「ン、グフン!・・・・・でも俺、今友人に映画に誘われてもいけないくらい金欠中なんだけど」
「問題ないわい」
「なんで急に師匠口調なんだよ。それで、そんな偽造カップルな俺らは一体どこへ向かっているんだ」
「カップルなんて綺麗な言葉使わないで」
俺、お前、初対面。
「・・・・・・、それで、俺らは一体どこへ向かっているんだ」
「森」
「確かに金はかからないが、どうして?」
「知らないの? 今巷では『森ガール』とやらが流行っているのよ」
「それ違うから! 『森ガール』って森に行くガールじゃないからね!」
「俺にお前の常識は通用しねぇ」
「分かった、お前が禁書好きなのは分かったから。てか、もう良いよ、森に行こう森に」


そんな「そうだ、森に行こう」みたいなテンションで森に来た。
「あのときは、さすがにあせったわ」
「何にだ?」
「もしかしたらあなたは私を彼女か何かと勘違いして話しかけたのかと思ったわ」
「なんだ、俺って周りから見たら彼女とかいそうに見えるのか?」
「いえ、その・・・・・・、見えない彼女と」
 ご明察! 一瞬モテ期到来のフラグを期待してしまったよ。てかお前も同じ様なモンだろうが。
「危ない! 俺君!」
急に芳谷が俺の目と鼻の先にある何かを握りしめた。てか物理的な意味で目と鼻の先という言葉を使うとは思わなかった。
「ど、どうした、急に人のことを2chのSSみたいに呼びやがって」
「蜂がいたのよ。嫌ね、危ない」
彼女が手を開くとそこには黄色と黒のアシナガバチが。てか、この女よく虫を手で潰せるな。最近の女子高生は皆そうなのか。
「別に殺さなくても良いんじゃないか?」
「こういうときに、友達を助けられるかどうかで、人間が試される、って『ちび丸子ちゃん』でやっていたわ」
 もう、俺は友達にカテゴライズされているのか。普通に嬉しいけど。
「それに」
「それに?」

「・・・・・・やらなきゃ、殺られていた」
 か、格好良い! けど・・・・・・。
「それって、本当に犬とかが来たらどうするんだ」
「磔刑にするわね」
「いやいや、落ち着け神父さん! 法律的にお前が負けるからね」
「しかし、じゃなきゃ殺られてしまうわ」
「やられねぇよ! 藤木だって無事だったろ!」
「あなたの常識を私に押し付けないで頂戴。もしかしたら、あなたの常識は、周りにとっては非常識かもしれないわ。」
「・・・・・・、そうか? いやそうじゃないだろ」
 藤木が非常識になってしまう。
「私だって、いつもワカメちゃんのモロパンに対して、アクションを起こさない都知事に疑問を持ってるもの」
「お前が日曜6時からはテレビに釘づけなのは分かったから! これからはせきつい動物だけは殺さないようにしろ!」
「でも、犯られるわ」
「動物がお前に発情するか! 都知事だって人間外のワカメちゃんには発情しないんだよ!」
「都知事が人間外だから無問題よ」
「どんだけ、ワカメちゃんのスカートの丈を伸ばしたいんだよ!」
「まあ、分かったわ。あなたがそこまで言うのならこれからは、たとえ藤木が犬にかまれそうでもスーパーカーの模型を持って逃げるわ」
「お、おう。理解が早いな」

 そうして、俺と芳谷は森をぶらりとして家に帰った。






 翌日、芳谷が殺られた。

「っていう展開になったりね」
「いいから、早く森に行きましょう」









二ヶ月ぶりくらいに書いた短編小説。



明日は、塾があるので、ブログがかけそうにないです。

なので、今日二回目のこの記事は明日の分もかねてあります。




ええ、本当にすいません。オチが弱いです。
本当は最後の二行は無かったんですけど、これから暇なときにこのシリーズを書いていこうと思うので、付け足しました。
ちなみに、今日私は友人二人に「けいおんの映画見に行かない?」と誘われました。断った理由は、主人公と同じです。
このシリーズは毎回オチが無いものと思って呼んでください。
芳谷という名前はオタリーマンから取ったとかそうじゃないとか。
キャラがガハラさん寄り?なのは、偽物語見てたときに「書こう」と思ったからです。


では、ノシ


明後日は機巧少女の感想だと思います。