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「オオー!! 死人にオチナシ」

02-20,2012

偽造カップルシリーズ3つめです。今までの二つのまとめなので前の二つも見てから読んでください。ただでさえ少ない面白さが、塵になります。




「あ」
「あ」
 映画館の前で知り合いの女の子と出会った。その子の苗字は千代田。名前は区、冗談。生まれも育ちも栃木県小山市。トラさんとかは知らないのでこのあたりは割愛。
「久方ぶりじゃな春義。どうしたのじゃ?」
「なんで、秀吉みたいな口調なんだよ。てか、何でここにいんの?」
 千代田とは小中高、と同じ学校に通っているのだが高校に入ってからは、同じクラスになったことがない。
「映画を見るためだよ。春義もそうでしょ?」
「え、あ、うんまあ・・・・・・・」
 中学校まではそれなりに話す仲だったが、ここ何年かは話していないので、正直気まずい。疎遠中の従兄並に気まずい――という訳では無い
「何見るんだい?」
「けいおんだけど」
「うわ。私と一緒じゃん! てか、男一人でけいおんとか若干引きざるを得ないよ・・・・・・」
「知り合いに前売り券を貰ったんだよ。それと、友達は誘ったけど、断られた」
「うわ。私と一緒じゃん! まあ、普通に考えたら、こんなの前売り券を持ってる人が三席くらい取って見る人だよね」
 見ると千代田の手には薄ピンク色の前売り券が。
「いや、それは言いすぎだ。 
 それじゃあ、僕は行くよ」
「着いていきますかな」
 着いてこられた。まあ別に気にはしない。むしろ、けいおんの前売り券を一人で引き換えるのに、若干いやな感じを持っていたところだ。

 館内というか、受付みたいなところに入った。平日なだけあって客はほとんどいなかった。
「そういえばさ」
 お菓子でも買うのだろう、受付でサイフを取り出す千代田。てかこいつサイフがマジックテープ式だよ・・・・・・それで良いのか女子高生。
「どうした」
「ポップコーンはいつも何味を選ぶ?」
「メキシカンチリ味横綱級ベルギーチョコ倍盛りDX」
「いやいや! そんなの今時の女子高生でも頼まないから!」
「普通にキャラメル味だけど」
「ふむふむ、あ、お姐さん! キャラメル味一つ下さい」
「そんな下手なフラグの建て方を使うな」
「ばれたか」
 いつも通りの味を選んだ。



「何で隣に座るんだ」
 暗い映画館の中で、僕の隣にはスルメイカの干物をしゃぶってる千代田がいる。
「一人でけいおんを見るだなんて、周りから変な目で見られかねないじゃん。一人で見て良いアニメはジブリだけですよ」
「そういうものなのか」
 もう放映してから二ヶ月もたつせいか、館内には他に誰もいない。え、何これ、なんかちょっと良いムードっぽい。
「じゃあ、別に良いが、僕の肘置きを使うな」
「え? これって左が自分の所じゃないの?」
「そしたら一番右の奴は二つ使えてズルいだろうが」
「それは、強盗が急に入ってきたときには出入り口側は一番危ないからとかだよ」
「そういうもんか」
「そういうもんさ」
 しょうがなく右側は譲ってやった。ポップコーンは手にもってたべた方がそれっぽいし。
「始まった」
「この最初の広告でさ、怖いのが出たら目瞑っちゃうよね」
「そしたら、金を払ったのに映画を全部見れなくて損じゃないか」
「そういうもんか」
「そういうもんさ」
 結局、話に出たホラー映画の時は目を瞑っていた。主に僕が。
 怖いからしょうがないのだ。むしろここで見てしまったら、後に見るときにネタバレになるかもしれない――いや、たとえネタバレにならなくとも僕ほどの推理力があればそこから、オチを導くことなどたやすい。さらにこの広告とは、僕たち視聴者に見てももらってこそ効果を発揮する。向こうからしてみたら「お願いします見てください」と言っているようなものだ。それを断ろうが受けようが僕のかってだ。僕はあまり性格がよくない、だから見ないのだ。








「いや~、面白かったねー。あずにゃんのためにあそこまで考えてくれてるなんて、皆良い人ばっかりだよ――と実感。これを見ることで最終回をもう一度見たくなる。新曲も二つ披露とサービス精神が見える。星4つ」
「そうだな」
 今更アマゾンレビュー風のコメントなんかに突っ込みは入れない。ちなみに、作者は映画を見ていないので、内容には触れられない。残念。
「それで、これから暇かい、春義君」
「まあ、特にすることもないけど」
「じゃあ、これからどぅぇーと()をしましょうよんよんよんよんよ~」
 トマトを食べる場合か。てか、()なんてどこで覚えたのだろう。
「別に良いけど。まあ、女子高生とどこかへ遊びに行くなんて卒業したらまずないしな」
「なに、その価値観」
「それで、どこ行くの? ディスコか?」
「何年前の人だよ春義君・・・・・・。行くのは森だよ、森」
「おお、それを狙ってお前はそんな『森ガール』な格好をしているのか」
 この千代田の服装を説明したいが、いかんせん服の種類などまともに覚えていない。最近までカットシャツも何のことを言っているのかが分からなかった。とりあえず、今の千代田は、茶色などの落ち着いた色をベースにしたふわふわした感じだ。いや、別に語彙が狭いわけじゃない。
「本当の森とは関係ないんだけどね・・・・・・」
「なんだデートというからには、もう少しカップルめいた事をすると思ったんだけど」
「ふふふ、私たちは偽造カップルだからいいのさ」
「何それ」
「今考えた」
 だろうな。
「それで、何すんのわさわさ」
「黙ってナーミン!、って黙ってじゃないよ!」
「どうでもいいから早く言え」
 一人で何をやっているんだ。
「『森の会』って知ってる?」
「そんな宗教聞いたこともないな」
「宗教じゃないよ! そういうサークルがあって、それに私と友達が入っているの」
「はうはう」
 そういえば、某ラノベで、音楽機器のメーカーで『はうはう』ってあったな。まあ、関係ないけど。
「それで、まあ定期的にどこかの森に行って観察したのをまとめて先生に提出するんだよ」
「じゃあ、その友達と一緒に行けば良いんじゃない?」
「こっそりとやって芳谷を驚かせてやるんだよ!」
「似てないモノマネだな」
 その友達は芳谷というのか。聞いたこともないが、きっとそのサークルに無理やり入れられたに違いない。
「あ、そういえばさあと3人集まれば学校側は同好会として、部室をくれるんだよね。入らない?」
「嫌だ」
「えー、どうしてどうして」
「僕は部室モノがあまり好きじゃないんだ。それに周りが女だらけなんて、まんまじゃないか」
「けいおんは見るのに?」
「あれは女子高だから良いんだよ」
「ほーかあー」
 そんなアホな声を出しながら千代田は森とは逆の方向に歩いていく。
「っておい、森はそっちじゃないだろ」
「チャリで来た」
「そうか。そして僕はその言葉をリアルで使う人を始めて見たよ」




 自転車は結局僕が押していくことになった。てか、森へ自転車で行くのはいかがなものなのだろう。
「ちなみにその『森の会』はHPもあります」
「そうか、MPもあるんだな」
「はいはい・・・・・・、だから暇なときにでも来てよ」
「いつか行くよ」
「いつかっていつよ!」
「天魔でも士道でもないから安心しろ」
 明日な訳でも無いけど。




「なんで、お前がいるんだよ」
「いや、春義こそ」
 森に行くと、つれない友達がいた。それと、一人の女の子が。制服から見るに、同い年っぽい。その女の方を見て千代田がわなわな震えている。
「よ、芳谷・・・・・・! そ、その人が、行っていた彼氏かい!」
 そ、そういえば。
「お前、彼女とデートっていってたけどまさか」
「ん? ああ、そうだそうだ春義、デートなんだ」
 なんだか含みのある言い方で返された。『はいはい、デートって言っておけばお前ら満足するんでしょ?』みたいな、そんな。
「そう、デートよデート。dateよ」
「彼女さん、それ意味違うんじゃないか」
「そういえばさ春義。俺、さっきこの芳谷ってのに『森の会』っていうサークルに入らないか誘われたんだけど、お前も入らないか」
「『お前も』って・・・・・・、お前もしかして入るのか?」
「え? まあ、あと数人で、部室ももらえるらしいし。放課後は暇なんだ」
「けいおんは誘ってもこないのに、部室は好きなのか。それに、周りが女子ばっかってまんまじゃないか」
「いや、あれは、女子高だし」
「ほ、ほーかあー」
 アホな声が出てしまった。そんな俺を芳谷とかいう女子が家畜を見るような目で見てくる。『可哀想だけど、明日にはお肉やさんに並んでいるのね』みたいな。あまり2部は詳しくないからうろ覚えだけど。そういえば中学から一緒に上がったので、ジョジョ好きな奴が一人いたな。最近は話しても無いけど。
「という訳で、千代田。私は一人部員を捕まえたわ。あなたは、誰か見つかったの? そこにいる男は入らないみたいだけど」
 いや、なんか、友達が入るとかいうと、入りたくなるような。いや、でもさっき格好つけて「部室モノは好きじゃないんだ」とか言っちゃった手前、言いなおせない。沈黙は金とはこういうことか。惜しいか。
「いやいや、今探してるんですよ」
「森で?」
「そう、しかも、データも取れるし一石二鳥」
 それ、鳥は一羽しかいなくないか。
「へぇ・・・・・・、私の知らない内にそんなことをやろうとしたの」
「って、あ、ヤベ。バレた」
「こんどマックを奢ってくれたら知らなかったことにして上げるわ」
「ヤリィ!」
 それでいいのか。
「それにしても、もう時間ね。帰りましょう」
「ああ、そうだな芳谷。じゃあな春義と、その・・・・・・彼女?」
「彼女じゃないから、一緒に映画を見る程度の仲だよ」
「あら先を越されてしまったわね」
「そもそも千代田と俺は目指すベクトルが違うだろ」
 良く分からないカップルはステテコと帰っていった。いや、二人とも制服を着てるんだけど。
「それで、千代田。僕たちはいつごろ帰るんだ?」
「ん、あと30分くらい」
 なんだか良く分からないが、千代田は温度計みたいなのとか、試験紙みたいのを取り出してごそごそやっている。
「そうか」
 ・・・・・・・・、会話が無くなる。そもそも、こいつとはここ最近話していなかったのだ、話題など見つからない。
「ねえ、春義くんかくんか」
「人をいやらしく呼ぶんじゃない」
「本当に『森の会』には入らないの」
「だから、僕は部室モノは嫌いなんだよ。生徒会も含めてな」
「やっぱりそうか」
 さすがに、もう意見は変えられない。軽い男だと思われても困る。
「千代田、あと何人で部室がもらえるんだっけ?」
「んー、さっきの子が入ってくれるみたいだし、あと二人かな」
「そうか、がんばれ」
「おうともさ」
 30分が経った。


「結局、『森の会』には、私の友達かだれかを誘おうと思います。そして、その友達が誰かを誘ってくれれば一気に、部室ゲットって寸法ですよ」
 ますます、宗教らしくなってきたな
 ・・・・・・まてよ? 下手したらアイツは何もしないで一気に放課後ハーレムじゃないか。部室+ハーレムとかどこの主人公だ。
「てな、訳で。私は家こっちなんで」
「おお、じゃあ、又ノシ」
「のし? 何それどうやってやるの」
「後で教えてやるよ」
 そこで、別れた。


 数日後、無事に『森の会』は部室をゲットしたらしい。








ひとまず、誰得企画「偽造カップルシリーズ」は終わりでした。ゆっくりと受験が終了した余暇を潰そうとしてましたが、友人とリレー小説でもやろうと思っているので切りました。続きはおよそ書かないと思います。部室モノはあまり好きじゃないんで。
今回のテーマは「反復」ですかね。こうやって短編小説に無理やりテーマをねじ込んでいけば、段々と国語的能力が上がりそうなんで。

正直、一人称はキツいです。一人だけなら自分を重ねればいいんですが、主人公を替えようとするとムズいです。一人称も僕と俺くらいしか差がつけられませんしね。だから最近のラノベでは厨二キャラが多いのか、とか一人推理とかしてました。

今回はまとめということもあり、量が多くなって水来ですね。みずらい。

次に短編小説を書くときは、なにかオチのあるモノか、虹SSとかですかね。



ソレデハノシ
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